Pioneer

2chオーディオコンポーネント テクノロジーリポート

2chオーディオコンポーネント テクノロジーリポート

  • 2chオーディオコンポーネント テクノロジーリポート
  • 2chオーディオコンポーネント テクノロジーリポート
  • 2chオーディオコンポーネント テクノロジーリポート

インテグレーテッドアンプA-70 AIR Studiosチューニング

世界の音をクリエイトするプロも認める音質を求めて

セッションはロンドン五輪開幕直前に行われました。

セッションはロンドン五輪開幕直前に行われました。

2012年7月下旬、オリンピック開幕ムードが高まるロンドンに、一人の技術者が降り立った。彼の名は、ホームAV事業部 設計音質担当、平塚友久。ミッションは、インテグレーテッドアンプA-70の音質の最終確認、調整をすること。そのために、平塚は世界的に著名なロンドンのAIR Studiosとのチューニングセッションに臨みました。AIR Studiosは、1969年にジョージ・マーティン氏が設立して以来、多くのアーティストのアルバム収録や映画のマスタリングで絶大な支持を集めている、最新鋭の設備が整った世界最高峰の録音スタジオ。 A-70が「AIR Studios認証」を受けることは、そんな一流の音楽を知り尽くしているAIR Studiosのサウンドエンジニアが求めるクオリティを満たした証になります。

収録時の音を知るサウンドクリエイターとの真剣勝負

平塚とともにセッションするのは、AIR Studiosのテクニカルディレクター、ティム・ヴァン・ロット氏。世界最高峰の耳を持つサウンドエンジニアです。ティム氏はAIR Studiosサウンドエンジニアの中でも絶対的な存在で、彼がOKを出さない限り、ここから世界に音楽が生まれていかないと言ってもいいでしょう。この高いハードルをクリアするのが、「AIR Studios認証」なのです。

サポートする欧州のマーケティングディレクターも交代でチェックします。

サポートする欧州のマーケティングディレクターも交代でチェックします。

試聴風景。S-2EXの描き出す音像を確認するティム・ヴァン・ロット氏。

試聴風景。S-2EXの描き出す音像を確認するティム・ヴァン・ロット氏。

試聴風景。前列中央がテクニカルディレクター、ティム・ヴァン・ロット氏。

試聴風景。前列中央がテクニカルディレクター、ティム・ヴァン・ロット氏。

スタジオ脇に置かれた調整台。ここで平塚が真剣勝負のチューニング作業を行いました。

スタジオ脇に置かれた調整台。ここで平塚が真剣勝負のチューニング作業を行いました。

セッションは、ティム氏にA-70の音を試聴してもらい、彼の気になるポイントを平塚がその場で調整・改善するという作業を何度も繰り返して行います。使用したスピーカーはパイオニア製S-2EXや、B&W Nautilus 805。ティム氏は、曲のフレーズを何度も繰り返すように収録時のイメージと重ねます。1コーラスの時もあり、フルコーラスをじっくり聴くこともありました。試聴音源はAIR Studiosでティム氏が実際に録音した楽曲もあり、「この音はこう鳴るはずだ」「バイオリンは、この辺りでこう響いているはずだ」と、録音された演奏時のイメージと比較しリクエストします。オペラのソプラノは柔らかくウェットか、音像のイメージが等身大になっているか、また、ドラムのキックやスネアの音はリズムを気持ちよく刻んでいるかなど、音を知り尽くした優れた耳が音楽性も含め厳格にチェックします。

音の余韻までしっかり引き出すチューニング

A-70のフロントには「AIR Studios」の刻印。

A-70のフロントには「AIR Studios」の刻印。

ティム氏がAIR Studiosの「音の匠」なら、平塚もまた、パイオニアの高音質技術を熟知している「音の匠」。2人の「匠」が意見を互いに掛け合わせることで、A-70の音質はますます高まっていきます。平塚が柔軟かつ適切に音を調整、改良とチューニングを行い、ティム氏とディスカッションを重ねながらセッションを繰り返すうちに、まるでスタジオ録音に立ち会っているかのようなリアリティあふれる音質に仕上がっていきました。ティム氏から特に執拗に指摘されたのは、リバーブ(音の余韻、残響)でした。余韻とは、実際の音だけではなく音楽を聴き終えても、しばらくその中に浸っていられる心地よさのこと。A-70には、心に残る音楽性の余韻までも引き出すチューニングが施されています。

前モデルを超えたクオリティで仕上げる

A-70の上には、前モデルのA-A9MK2が比較・検証用に用意されています。

A-70の上には、前モデルのA-A9MK2が比較・検証用に用意されています。

パイオニアはこれまで、インテグレーテッドアンプではA-A9、A-A6、A-A9MK2、A-A6MK2で「AIR Studios認証」を取得していますが、常に前のモデルを超えることが最低基準として求められます。前のモデルと同等のクオリティでは「No」と言われる厳しさ。与えられた課題をクリアするだけでなく、もっと高い次元に到達する。それを積み重ねていくことで、必然的にクオリティは向上していきますが、一方で毎年そのハードルは高くなっていきます。A-70は同じ「AIR Studios Monitor」認証だとしても結果的にそのクラスの枠を超えた音質を獲得しているといえるかもしれません。

目指した理想の音の完成

真剣勝負のセッションが終わり、やわらかな表情に戻るティム氏とパイオニアのスタッフ。

真剣勝負のセッションが終わり、やわらかな表情に戻るティム氏とパイオニアのスタッフ。

ティム氏をはじめ、AIR Studiosのエンジニアが求めたのは、「音がスタジオ録音時のイメージで鳴っていること」。それは、パイオニアが追求する「原音再生」の理想そのものです。パイオニアとAIR Studiosの求めるクオリティの到達点は同じ方向を向いている。音質に妥協を許さない両者のコラボレーションは、認証を獲得するまではまさに真剣勝負。最後まで緊張感が途切れることはありません。無事に認証を取得した後、がっちりと握手を交わし、ティム氏から「理想の音が鳴っているね」と心から喜んでもらえたことなど、「音のパートナー」としての一体感が得られたことは、何物にも代え難い我々の財産です。スタジオで体感するサウンドのクオリティを、そのまま再現することを目指したA-70。ご家庭でA-70が奏でる音の味わいと余韻を、ぜひともじっくりとご堪能ください。

パイオニア ホームAV事業部 平塚友久

パイオニア ホームAV事業部 平塚友久

1991年パイオニア株式会社入社以来、HLD-X0やDV-AX10など銘機開発に携わった「音の匠」。近年はネットワークオーディオプレーヤーN-50やAVアンプSC-LXシリーズ、インテグレーテッドアンプA-70などの開発に携わる。パイオニアが目指すステレオフォニック思想―音像と音場の両立―を支えるトップエンジニアとして活躍中。

AIR Studiosとのコラボレーション・ヒストリー

パイオニアの2chオーディオコンポーネントは、長年にわたるAIR Studiosとのチューニングセッションで技術と経験を着実に積み上げてきました。

2006年 インテグレーテッドアンプA-A9、A-A6
スーパーオーディオCDプレーヤーPD-D6
2007年 スーパーオーディオCDプレーヤーPD-D9
2009年 インテグレーテッドアンプA-A9MK2、A-A6MK2
スーパーオーディオCDプレーヤーPD-D9MK2、
PD-D6MK2
2012年 インテグレーテッドアンプA-70
世界の一流アーティストがAIR Studiosで楽曲を録音

世界の一流アーティストがAIR Studiosで楽曲を録音

ジャミロクワイ、ジョン・ウィリアムズ、ポール・マッカートニー、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、U2など、多くの一流アーティストがAIR Studiosで収録した楽曲を世界に発表しています。

ページトップへ